育成就労計画の認定を受けるには?申請から認定基準まで完全解説

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育成就労計画の認定とは|申請から認定基準まで完全解説
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育成就労制度 解説

育成就労計画の認定を受けるには? 申請から認定基準まで
完全解説

育成就労を開始するには、外国人ごとに「育成就労計画」を作成し、機構(OTIT)の認定を受けることが必要です。 本記事では、法第8条・第9条および関係省令にもとづく認定の手続きと基準を、実務に即してわかりやすく解説します。

📅 2025年4月版(OTIT 第4章 育成就労計画の認定等) 📄 根拠:法第8条・第9条、規則第13条・第14条

育成就労計画の認定 全体像

育成就労計画の認定は育成就労外国人ごとに必要です。以下の全要件を満たして初めて認定されます。 認定後も常に法令の基準を満たして育成就労を実施する義務があります。

  • 従事させる業務が育成就労産業分野に属すること
  • 育成就労の目標(技能検定・日本語能力)が適切であること
  • 育成就労の内容(業務・従事時間・環境)が基準を満たすこと
  • 育成就労外国人の要件(年齢・健康・素行等)を満たすこと
  • 育成就労実施者の体制・設備が整っていること
  • 育成就労外国人の待遇が適切であること
  • 入国後講習が適切に計画されていること
  • 技能・日本語能力の評価が適切に計画されていること
📋
育成就労計画の認定とは
法第8条第1項・第12条

育成就労を行わせようとする個人または法人は、受け入れる育成就労外国人ごとに育成就労計画を作成し、機構(OTIT)の地方事務所・支所の認定課に申請して認定を受けなければなりません。

監理型育成就労の場合は、監理支援機関の指導に基づいて育成就労計画を作成します。

申請の流れ

1
育成就労計画の作成
育成就労外国人ごとに計画を作成(監理型は監理支援機関の指導のもとに作成)。正本1通・副本1通を提出。
2
手数料の納付
育成就労計画1件につき6,100円を機構の口座へ振込で納付。複数法人共同実施の場合はいずれかの法人が納付。
3
機構(OTIT)地方事務所・支所へ申請
認定申請書(省令様式第1号)に添付書類を揃えて認定課に提出。添付書類は正本のみに添付すれば可。
認定通知書の受領・育成就労開始
認定基準に適合していると確認されると認定通知書(省令様式第4号)が交付されます。施行前(令和9年4月1日前)からの事前申請も可能(原則、育成就労開始予定日の7〜5か月前に申請)。
ℹ️
育成就労計画の認定は処分ではなく事実行為です。認定自体による法的効果は存在しませんが、認定を受けた計画に従って育成就労を実施する義務が発生します。
育成就労産業分野に属する業務であること
法第9条第1項第1号

育成就労制度による外国人の受入れは、我が国の人材不足分野のうち、3年間の就労を通じて「特定技能1号」水準の技能を修得させることが相当な分野(育成就労産業分野)に限られます。

育成就労産業分野は、法第7条の2第1項に基づき主務大臣が定める分野別運用方針において規定されます。申請前に対象分野であるかを必ず確認してください。

⚠️
育成就労産業分野以外の業務への従事は認められません。また、分野内でも業務区分に属する技能であることが必要です。分野別運用方針を必ず参照してください。
育成就労の目標に関する要件
法第9条第1項第2号 / 規則第13条第1項

育成就労計画には、育成就労終了時に到達すべき技能と日本語能力の目標を定めなければなりません。

技能に係る目標(以下のいずれか)

  • 修得させる技能に係る3級の技能検定への合格
  • 修得させる技能に係る3級の技能検定に相当する育成就労評価試験への合格
  • 特定技能1号評価試験への合格(分野別運用方針で定められた場合のみ)

日本語能力に係る目標

  • 本邦での生活に必要な日本語能力および業務に必要な日本語能力を試験等で証明すること(原則:日本語教育の参照枠A2相当
ℹ️
技能試験は実技試験の受験・合格が必須(学科試験は任意)。目標とする試験は必ず分野別運用方針で確認してください。分野によってはA2相当より高い日本語能力水準が求められる場合があります。

育成就労開始から1年目までの中間評価

「育成就労の目標」達成に向けた中間的評価として、育成就労開始から1年以内に以下の試験を受験させる義務があります。

区分1年目までに受験する試験3年終了までに受験する試験(目標)
技能基礎級技能検定(または相当する育成就労評価試験 初級)3級技能検定(または相当する育成就労評価試験 専門級)
日本語A1相当水準の日本語能力試験A2相当水準の日本語能力試験
⚠️
受験費用(受験手数料・交通費・材料費等)はすべて育成就労実施者または監理支援機関が負担しなければなりません。受験日は労働時間に該当するため、欠勤扱いや有給休暇取得での受験は認められません。
育成就労の内容に関する要件
法第9条第1項第2号 / 規則第13条第2項

業務内容の要件

要件内容
業務区分への適合従事させる業務の技能が分野別運用方針に規定する業務区分に属すること
反復作業の禁止同一作業の反復のみによって修得できる技能でないこと(特段のレベルアップが期待できない単純作業は不可)
適正な就労環境業務の性質や就労環境に照らし、育成就労として行わせることが適当でないものでないこと
通常業務であること育成就労を行わせる事業所において通常行われている業務であり、事業所に備えられた素材・材料等を用いること

業務時間の要件(3つすべて満たすこと)

1/3以上
必須業務への従事時間
1/10以上
安全衛生業務への従事時間
同等
通常の労働者と同等の所定労働時間
ℹ️
必須業務とは:技能検定等の試験範囲に基づき、当該技能を修得するために必ず行わなければならない業務のことです。業務区分ごとに分野別運用方針で定められた「主たる技能」の修得のために不可欠な業務を指します。

育成就労の期間

  • 原則3年以内(3年を6か月以上下回る計画は認定されない可能性あり)
  • 季節的要因がある分野は毎年6か月以内の一時帰国を繰り返す形態も可(最大で合計5年6か月の計画)
⚠️
育成就労として認められない業務の例
・外食分野でのお酌・接待行為、キャバクラ等の風俗営業店での就労
・宿泊分野でのラブホテルでの就労
・建設分野での除染作業
育成就労外国人に関する要件
規則第13条第2項第3号
要件内容・注意事項
年齢育成就労開始時点で18歳以上であること(学歴は不問)
健康状態健康状態が良好であること。認定申請日から過去3か月以内(在留中の者は過去1年以内)に医師の診断書が必要
素行素行が善良であること(犯罪歴なし。日本国内・国外両方が対象)
旅券退去強制令書の執行に協力しない国・地域(現在:イラン)以外の旅券を所持していること
特定技能経験者特定技能外国人として在留歴がある場合、同一業務区分での就労経験があれば原則不可。特定技能1号で通算5年在留済みの者も不可

単独型の追加要件

  • 申請者の外国にある事業所で継続して1年以上業務に従事している常勤の職員であること
  • 当該事業所から転勤または出向する者であること

監理型の追加要件(以下のいずれか)

  • 国籍または住所を有する国・地域の公的機関からの推薦を受けていること
  • 取引上密接な関係を有する外国の機関の外国事業所の職員で、当該事業所で継続して1年以上業務に従事していた者であること
育成就労実施者の体制・禁止事項
規則第13条第2項第6号

禁止される契約・行為

  • 育成就労外国人等またはその家族から保証金を徴収する契約をしないこと
  • 育成就労に係る契約の不履行について違約金を定める契約をしないこと(実施者・監理支援機関・送出機関・準備機関すべての間で禁止)
  • 暴行・脅迫・自由の制限等の人権侵害行為が行われていないことを定期的に確認すること
  • 送出機関等が育成就労外国人から徴収できる費用は月給の2か月分までであり、その内容を外国人に十分説明・合意を得ること

雇用契約締結時の直接説明義務

育成就労外国人との雇用契約締結にあたり、以下の事項を対面またはオンラインのリアルタイム方式で直接説明しなければなりません(録画視聴や電話のみは不可)。

  • 業務内容・労働条件その他の雇用契約の内容
  • 入国後講習期間中の待遇
  • 転籍を制限する期間(本人意向による転籍制限期間)
  • その他日本滞在中の待遇
ℹ️
説明は育成就労外国人の母国語による雇用契約書・雇用条件書(参考様式第1-2号)を示しながら行うこと。賃金は手取り支給額まで丁寧に説明することが必要です。

分野別協議会への加入

  • 従事させる業務が属する育成就労産業分野の分野別協議会に加入していること(または分野ごとに定められた代替措置を講じていること)
入国後講習に関する要件
規則第13条第2項第7号・第8号

育成就労外国人は、入国後一定期間、業務に従事する前に座学による入国後講習を受講しなければなりません。監理型育成就労の場合は全科目が業務開始前に必要です。

入国後講習の4科目

必須科目(全4科目)
日本語 A1相当の試験未合格の場合、認定日本語教育機関の「就労のための課程」による講習を100時間以上受講(必須)
本邦での生活一般に関する知識 交通ルール・公共機関・ゴミ出し・自然災害への備えなど日常生活に必要な知識
法的保護科目(8時間以上必須) 育成就労法令・入管法令・労働関係法令・社会保険・転籍手続等。育成就労実施者・監理支援機関に所属しない外部講師が講義(弁護士・社労士・行政書士等)
本邦での円滑な技能修得に資する知識 業務に用いる機械の構造・安全衛生教育・現場見学(作業実践は不可)等

講習の総時間数

外国人の日本語能力(A1相当試験)入国後講習の総時間数入国前講習受講済みの場合
未合格の場合320時間以上160時間以上受講済みの場合 → 160時間以上
合格している場合220時間以上110時間以上受講済みの場合 → 110時間以上

日本語能力(A2相当)の目標達成措置

  • 育成就労の3年間を通じて、A2相当を目標とする認定日本語教育機関の「就労のための課程」による講習を合計100時間以上受講する機会を提供すること
  • 講習費用の負担および受講環境の整備が義務(受講を労働時間とすることは義務ではない)
  • A2相当の試験にすでに合格している場合は提供義務なし
⚠️
模擬的な作業実践は入国後講習として認められません。例:人形を使った介護作業の実践、疑似的な生産設備での作業ロールプレイ、ヘルメット着脱・避難訓練などは不可です。
育成就労外国人の待遇に関する要件
法第9条第1項第5号以下 / 規則第13条・第15条

報酬・労働条件

  • 報酬の額が日本人が従事する場合の報酬と同等以上であること
  • 所定労働時間が通常の労働者と同等であること
  • 食費・居住費等の費用負担がある場合、その内訳と適正性を説明する書類が必要

適用される労働関係法令

育成就労外国人は日本人労働者と同様に、以下の法令の適用を受けます。

労働基準法
最低賃金法
労働安全衛生法
男女雇用機会均等法
パートタイム・有期雇用労働法(同一労働同一賃金)
労働施策総合推進法(ハラスメント防止)

体制の整備

  • 育成就労責任者の選任(事業所ごと)
  • 育成就労指導員の選任(技能指導担当)
  • 生活相談員の選任(生活相談対応担当)
  • 宿泊施設の確保(適正であることを確認した書類が必要)
📝
計画の変更・育成就労継続困難時の手続き
法第11条・第19条・第33条

計画の変更

変更の種類手続き
重要な変更変更認定の申請が必要(機構の地方事務所・支所の認定課へ)
軽微な変更軽微変更の届出で足りる
転籍する場合新たな育成就労計画の認定を受けることが必要(法第8条の5第1項)

育成就労継続困難時

  • 育成就労実施困難となった場合、遅滞なく機構の地方事務所・支所の認定課に届出が必要
  • 外国人が継続を希望する場合は、転籍に向けた他の育成就労実施者・監理支援機関との連絡調整等の必要な措置を講じる義務がある(法第51条)

行政処分

  • 育成就労計画に従って育成就労を行わせていない場合や法令違反がある場合 → 改善命令(法第15条)
  • 改善命令違反・重大な法令違反・不正行為等 → 認定の取消し(法第16条)
  • 毎年1回(4月1日〜5月31日)、直近の育成就労事業年度に係る実施状況報告を機構に提出する義務がある(法第21条)
📎
主な添付書類一覧
法第8条第4項 / 規則第8条
書類名対象・備考
育成就労計画認定申請書(省令様式第1号)正本1通・副本1通
登記事項証明書法人の場合
直近2事業年度の貸借対照表・損益計算書法人の場合
役員の住民票の写し法人の場合
申請者の誓約書(参考様式第1-8号)全件
外国人の旅券等の身分証明書の写し全件
育成就労責任者・指導員・生活相談員の履歴書および就任承諾書・誓約書全件
雇用契約書および雇用条件書(参考様式第1-2号)の写し全件
報酬が日本人と同等以上であることを説明する書類全件
費用の内訳・適正性を説明する書類食費・居住費等の徴収がある場合
外国人健康診断個人票(参考様式第1-3号)全件(申請日から3か月以内の健診)
育成就労外国人の名簿全件
犯罪経歴証明書等(送出国の公的機関発行)単独型、または送出機関取次ぎを受けない監理型
分野別協議会の構成員証明書全件
監理支援機関との監理支援契約書の写し監理型育成就労の場合
取次送出機関の誓約書・外国人との契約書の写し監理型育成就労の場合
申告書(本国で支払った費用)(参考様式第1-10号)送出機関取次ぎを受ける場合
納税額に関する証明書・社会保険の納付状況証明書全件
ℹ️
外国語の書類には日本語翻訳文を添付してください(規則第94条)。育成就労外国人の署名が必要な書類には母国語の併記が必要です。