飲食店で外国人を雇用したい方へ|「技人国」ではホール・厨房はNG?特定技能1号が実務上の最適解

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飲食店の外国人採用|技人国では単純労働NG/現場は「特定技能(外食業)」が王道
飲食店(外食業)の外国人採用ガイド

「技人国」では単純労働NG/飲食店の現場就労は
「特定技能1号(外食業)」が王道です

「外国人スタッフを雇いたいけれど、どの在留資格(ビザ)で採用すればいいのか分からない」——飲食店(外食業)の経営者から、いま最も多く寄せられるご相談です。特に多いのが、いわゆる就労ビザ「技術・人文知識・国際業務(技人国)」の外国人に、ホールや厨房の現場作業を中心に担当させてしまうケース。実はこれは、在留資格の趣旨に合わず、更新不許可や不法就労助長のリスクにつながりかねません。

この記事では、これから外国人材の採用を検討している飲食店の経営者・採用担当者に向けて、「なぜ技人国では現場の単純作業ができないのか」「飲食店の現場就労を適法にする王道ルート=特定技能1号(外食業)」を、採用の流れ・費用・注意点まで含めてわかりやすく解説します。

🎬 中国語の解説動画つき|面向中国系餐饮店经营者
本記事には中国語での解説動画もついています。日本国内で飲食店を営む中国系の経営者の方は、あわせてご確認ください。(在日经营餐饮店的中文母语经营者,请一并观看下方中文解说视频。文末另附中文摘要。)
この記事のポイント
  • 技人国の外国人にホール・厨房中心の勤務をさせるのは原則NG・高リスク
  • 飲食店の現場就労を適法にするなら特定技能1号(外食業)が王道
  • 外食業は「飲食物調理・接客・店舗管理」まで幅広く任せられる
  • 協議会加入は在留申請の“前”に必須(審査に2〜3か月かかることも)
  • 採用・支援体制・在留手続まで、早めの準備が成功のカギ

飲食店で起こりがちな誤解|「技人国」では単純労働はできない

飲食店の現場でよくある誤解が、いわゆる就労ビザ「技術・人文知識・国際業務(技人国)」の外国人に、ホール接客や厨房作業などの反復的・単調な現場作業を中心に担当させてしまうケースです。しかし技人国は本来、専門的な知識や語学力などを活かした業務を前提とした在留資格であり、現場の単純作業を「主たる業務」として行わせることは、原則としてできないと整理されます。

そもそも技人国とはどんな在留資格か

技人国は、大きく次の3つの分野の業務を対象とする在留資格です。

  • 技術:理学・工学などの技術系(システムエンジニア、設計など)
  • 人文知識:法律・経済・経営などの文系知識(企画、経理、マーケティングなど)
  • 国際業務:外国の文化・語学を活かす業務(通訳・翻訳、海外取引、語学を活かした広報など)

いずれも「大学・専門学校などで学んだ専門性や、母国語などの語学力を活かす」ことが前提です。飲食店であっても、たとえば海外向けの店舗展開の企画、インバウンド対応・通訳、SNS運用・多言語マーケティング、店舗マネジメントといった業務であれば、内容次第で技人国に該当し得ます。

なぜホール・厨房の現場作業は「主たる業務」にできないのか

料理の盛り付け、配膳、皿洗い、レジ、清掃といった業務は、専門的知識や語学力がなくても従事できる「現場作業」と評価されやすく、技人国が想定する専門業務にあたりません。これらを中心に行わせると「在留資格に該当する活動を行っていない」と判断され、在留期間の更新や変更が不許可となるおそれがあります。研修の一環として一時的に現場に入ること自体が直ちに問題になるわけではありませんが、現場作業が業務の中心になっている状態は認められにくい、という点が重要です。

⚠️「バレなければ大丈夫」は非常に危険です。 在留資格に合わない就労をさせた場合、外国人本人の在留に不利益が及ぶだけでなく、雇用主側も不法就労助長罪(入管法)に問われるおそれがあります。事情を知らなかったとしても、確認を怠った場合は処罰の対象となり得ます。飲食店の現場就労は、最初から適法な在留資格で受け入れることが何より重要です。

近年は入管審査が厳格化|更新・変更で業務内容の整合性が見られる

近年、入管の審査は全体的に厳格化しており、特に在留期間の更新や在留資格の変更の局面で、実際の業務内容と在留資格の整合性をより詳細に確認される傾向があります。採用時は問題なく許可されても、更新のタイミングで「実態は現場作業が中心だった」と判断されれば、不許可となるリスクは小さくありません。

そのため、飲食店の現場で外国人に合法的に就労してもらうのであれば、今後は「特定技能(外食業)」の活用が実務上ほぼ必須になっていく、というのが現場の実感です。

飲食店の現場就労を適法にする王道|特定技能1号(外食業)

特定技能は制度がやや複雑で、必要書類も多めです。それでも、飲食店でホール・厨房などの現場業務を外国人に適法に担ってもらうという目的であれば、特定技能1号(外食業)を基本ルートとして検討することが最も安全かつ確実です。

特定技能1号(外食業)で任せられる業務

外食業分野の特定技能では、外食業全般の業務に幅広く従事できます。具体的には次のとおりです。

  • 飲食物の調理(仕込み・調理・盛り付けなど)
  • 接客(ホール接客、注文対応、会計など)
  • 店舗管理(衛生管理、仕入れ・在庫管理、シフト・売上管理の補助など)

技人国では「主たる業務」にできなかったホール・厨房の現場作業を、特定技能ならまさに本来の業務として任せられる点が最大の違いです。テイクアウトやデリバリーの対応など、関連する業務に付随的に従事することも可能です。

技人国・特定技能1号(外食業)・技能実習の違い(比較表)

比較項目技人国特定技能1号(外食業)技能実習
現場作業(ホール・厨房)原則不可(主たる業務にできない)◎ 本来の業務として可能可(ただし技能修得が目的)
主な目的専門知識・語学の活用人手不足分野での即戦力確保技能移転(国際貢献)
主な要件学歴・職歴と業務の関連性技能試験+日本語試験の合格 等監理団体・実習計画の認定
在留期間更新可(上限なし)通算最長5年(1号)最長5年
受入れ機関の支援義務なしあり(義務的支援)監理団体による監理

※ 技能実習制度は2027年4月に「育成就労制度」へ移行する予定です。今後、外国人材の採用計画は育成就労制度も見据えて検討することをおすすめします。

日本在住の外国人を「特定技能1号(外食業)」で採用する流れ

すでに日本国内に在住している外国人を、特定技能1号(外食業)で採用する場合の大まかな流れは次のとおりです。

1

特定技能協議会への加入 ※在留申請の“前”に必須

まず、受入れ企業として「食品産業特定技能協議会(外食業分野)」への加入が必要です。ここが最初の重要ポイントで、加入は特定技能外国人の在留諸申請を行う“前”に完了しておく必要があります(受入れ後でよい、という誤解が多いのでご注意ください)。

  • 加入申請は農林水産省のWEBフォームから行い、誓約書・営業許可証の写し等を提出します。
  • 審査にはおおむね2〜3か月程度かかることがあります(時期により前後します)。
  • 当面の間、入会金・年会費等は無料とされています。
  • 一度加入すれば、2人目以降の受入れで再加入は不要です。

審査に時間がかかるため、将来的に外国人雇用の可能性があるなら、早めの加入手続きを強くおすすめします。加入が間に合わないと、その分だけ採用・就労開始も遅れてしまいます。

2

人材の採用(試験合格者 or 技能実習2号修了者)

次に、以下のいずれかを満たす人材を採用します。

  • 試験ルート外食業分野特定技能1号評価試験に合格し、かつ日本語要件(日本語能力試験N4以上、または国際交流基金日本語基礎テスト〈JFT-Basic〉合格)を満たす方
  • 技能実習ルート技能実習2号を良好に修了し、要件を満たして技能試験・日本語試験が免除となる方

留学生や、すでに他の在留資格で日本に住んでいる方を採用するケースも多くあります。人材紹介会社を通じて採用する場合は、紹介と後述の支援業務がセットで案内されることもあります。

3

支援体制の整備(自社支援 or 登録支援機関へ委託)

特定技能1号を雇用する場合、受入れ企業には、外国人が職場・日常生活・社会生活を円滑に送れるよう支援する「義務的支援」が求められます。対応方法は次の2つです。

  • 自社で支援を実施する(自社支援):一定の体制・要件を満たす必要があります。
  • 登録支援機関へ委託する:支援業務の全部を専門機関に任せられます。

義務的支援には、主に次の10項目が含まれます。

  1. 事前ガイダンス(雇用契約後・入社前の説明)
  2. 出入国する際の送迎
  3. 住居確保・生活に必要な契約(銀行口座・携帯電話等)の支援
  4. 生活オリエンテーション(生活ルール・交通・医療等の案内)
  5. 公的手続等への同行
  6. 日本語学習の機会の提供
  7. 相談・苦情への対応(母国語での対応を含む)
  8. 日本人との交流促進
  9. 非自発的な離職時の転職支援
  10. 定期的な面談・行政機関への届出

これらを自社だけで継続的に行うのは負担が大きいため、登録支援機関へ委託する飲食店が多いのが実情です。

4

在留手続(国内在住者は「在留資格変更許可申請」)

すでに日本国内に在住している外国人を採用する場合は、原則として入管で「在留資格変更許可申請」を行い、現在の在留資格から「特定技能1号」へ変更します。海外から新たに呼び寄せる場合は「在留資格認定証明書交付申請」となります。

申請には、雇用契約書、支援計画書、会社・本人に関する多数の書類が必要です。書類の整合性が不十分だと不許可になることもあるため、行政書士などの専門家に依頼して準備するのが安全です。

受入れにかかる期間・費用の目安

実際の期間・費用は状況により幅がありますが、目安として次のイメージを持っておくとよいでしょう。

  • 期間:協議会加入(2〜3か月)+在留手続(1〜2か月程度)を見込み、就労開始まで数か月かかることが多い。
  • 費用:協議会加入は当面無料。一方で、登録支援機関への支援委託費(月額)や、申請を専門家に依頼する場合の報酬などが発生します。

受入れ前に押さえたい注意点

  • 報酬は日本人と同等以上:日本人が従事する場合と同等以上の報酬額が必要です。
  • 原則フルタイム雇用:特定技能1号は、原則として直接雇用・フルタイムでの受入れが前提です。
  • 支援費用は会社負担:支援に要する費用を外国人本人に負担させることはできません。
  • 各種届出義務:受入れ後も、四半期ごとの定期届出や随時届出(契約変更時など)が必要です。
  • 同一分野内での転職の可能性:特定技能は転職が可能なため、定着に向けた労働環境づくりも重要です。

よくある質問(FAQ)

技人国の外国人に、少しだけホールを手伝ってもらうのもダメですか?

一時的・付随的な範囲であれば直ちに問題とは限りませんが、現場作業が業務の中心になっている状態はNGです。判断が難しいため、現場就労が中心になるなら特定技能への切り替えを検討しましょう。

協議会には、いつ加入すればよいですか?

特定技能の在留申請を行う“前”までに加入しておく必要があります。審査に2〜3か月かかることもあるため、早めの加入がおすすめです。

アルバイトの留学生を特定技能に切り替えられますか?

試験合格などの要件を満たせば、「留学」から「特定技能1号」への在留資格変更により、フルタイムの戦力として採用できる可能性があります。個別の状況確認が必要です。

支援は必ず登録支援機関に頼まないといけませんか?

いいえ。要件を満たせば自社支援も可能です。ただし体制の整備が必要なため、まずは登録支援機関に委託する飲食店が多いです。

中文版摘要(面向中国系餐饮店经营者)

在日本经营餐饮店、想聘用外国员工的中文母语经营者,请重点注意以下几点:

  • 所谓的工作签证“技术・人文知识・国际业务(技人国)”,原则上不能让外国人以大堂服务、后厨等现场单纯劳动为主要工作。近年入管审查趋严,续签或变更时会被严格核查工作内容的一致性,存在被拒风险。
  • 要让外国人合法从事餐饮店现场工作,最稳妥的正规途径是“特定技能1号(外食业)”。该资格可以正当地从事餐饮制作・接待服务・门店管理等工作。
  • 聘用条件:通过外食业特定技能1号技能测定考试+日语要求(JLPT N4以上 或 JFT-Basic 合格);或良好完成技能实习2号者可免试。
  • 重要:接收企业必须加入“食品产业特定技能协议会(外食业领域)”,且必须在办理在留申请“之前”完成加入(审查约需2~3个月,目前免费)。
  • 聘用1号人才时,企业负有“义务性支援”责任,可自行支援或委托注册支援机构

从协议会加入、支援体制到在留手续,越早准备越好。如需中文咨询,欢迎联系本事务所。

まとめ|飲食店の外国人雇用は「在留資格選び」が最重要

  • 技人国でホール・厨房中心の勤務をさせるのはリスクが高い
  • 飲食店の現場就労なら、特定技能1号(外食業)が王道
  • 外食業は飲食物調理・接客・店舗管理まで幅広く任せられる
  • 協議会加入(申請前・必須)・支援体制・在留手続まで、早めの準備がカギ

最後までご覧いただきありがとうございました。今後も、飲食業の外国人雇用やビザ(在留資格)手続きに関する情報を、わかりやすく発信していきます。

飲食店の外国人採用・特定技能(外食業)のご相談は無料です

「どの在留資格で採用すべきか」「協議会加入や支援をお願いしたい」など、どの段階でもご相談ください。中国語での対応も可能です。

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金榮国際行政書士事務所
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的アドバイスではありません。特定技能制度・協議会・試験・受入れ枠などの取扱いは変更されることがあります。実際の手続きにあたっては、最新の公的情報をご確認いただくか、当事務所までご相談ください。